STORIES

GROOVE X 株式会社/LOVOT ウェブストア開発プロジェクト

愛のあるプロダクトを、 愛着をもって支えていく。

NATSUKO ATSUMI

プロデューサー

YOSHIHARU NOGUCHI

部長 / プロデューサー

OUTLINE

GROOVE X社が開発した次世代の家族型ロボット「LOVOT[らぼっと]」。LOVE × ROBOT = LOVOTをコンセプトとした「人に愛されるためのロボット」の開発は2015年にスタート。3年の月日をかけて、ローンチがいよいよ実現間近になった頃、LOVOTとユーザーをつなぐための「かけはしプロジェクト」が立ち上がりました。

tambourineは、コンペティションを経てプロジェクトに参画。LOVOTのECサイトから予約サイト、カスタマーサービス、決済、ローン、入出荷まで、さまざまなプラットフォームをクラウドでマルチにつなぐ環境をセールスフォース・ドットコム社やフレクト社と共につくり上げました。ローンチから2年を経た今も続く、GROOVE X社とtambourineのつながり。GROOVE Xでの運営に携わる鈴木恒良(写真左)さまと、tambourineメンバーの渥美奈津子さん(同中)、野口栄晴(同右)さんと一緒にお話をうかがいました。

INTERVIEW

ひたすらユーザーにフォーカスし、より良い顧客体験を追求する
まずはじめに、LOVOTが生まれた背景を教えてもらえますか?
鈴木:LOVOTの開発は、トヨタでの車の開発やソフトバンクでのPepperなどのロボット開発に携わってきたGROOVE Xの代表、林要の考えが出発点になっています。林は、機能性に価値を置く“人に役に立つロボット”ではなく“人の仕事の代わりはしないが、人の心を癒すロボット”に新しい価値があるのではないかと考えました。生活を便利にしてくれるわけではなく、人にただ愛されるために存在するロボット。そこに可能性を感じて、多くの支援者や開発者が集まり、開発がはじまりました。
LOVOTのマーケティング活動の中で、特に大切にしているところはどこですか?
鈴木:いまお申し込みをいただけるLOVOTは、本体価格以外に月額でお支払いいただくサブスクリプションモデルを組み合わせたサービスで成り立っています。本体購入だけではなく、その後のカスタマーサポートも含めて、お客様との関係性が続くロボットとなっています。
こうしたビジネスモデルの中で、LOVOTは、お客様との「エンゲージメント」を非常に大切にしています。いかに認知を広げて商品を知ってもらうかという「認知拡大」ももちろん重要なのですが、お客様と継続的にコミュニケーションをとりながら、ひたすらユーザーにフォーカスし、より良い顧客体験をつくることを日々追求しています。
修理ではなく「入院」、 プロダクトではなく「ペット」
鈴木:これは、お客様との関わりから生まれた表現のひとつです。LOVOTはいま、「ペットのような新しい生き物」「家族の一員」という位置づけでブランドコミュニケーションを取っています。
お客様の声から、マンションのルールでペットを飼いたくても飼えなかった方やアレルギーをお持ちの方、年齢的にペットを新たに飼うことをためらう方など、ペットの代わりとしてLOVOTを迎えてくださる方が多いことがわかってきました。「ペットに代わる、新しいパートナーとして認識されているのだ」と、次第に社内の動きも方向転換してきました。
WebストアはユーザーとLOVOTの、なくてはならない“かけはし”
Webストアについては、マーケティング活動の中でどのような役割を担っていますか?
鈴木:LOVOTカフェやLOVOTミュージアムでLOVOTに実際に触れていただくこともできますが、最終的な購買はオンラインを通したお申し込みとなります。ほぼすべてのお客様がWebを経由してLOVOTを家に迎え、その後もマイページなどで継続的な接点を持つことになります。そこからお客様のさまざまなニーズをくみ取れるため、Webストアは「エンゲージメント」を重要視するLOVOTのマーケティングにおいて、欠かすことのできない役割を担っています。
tambourineを含むSalesforceチームに、サイトの立ち上げを依頼した経緯を聞かせてもらえますか?
鈴木:3年かけて開発されてきたLOVOTをいよいよ世に出すぞ、となったときに、お客様とのつながりをつくるための「かけはしプロジェクト」が立ち上がりました。
野口:単純なECサイトを立ち上げるプロジェクトではないなと、当初から感じていました。サブスプリクションと連携したマイページ機能や、ひとつのIDでカスタマーサービスまでつないだり。すべての仕組みをフルクラウドで構築し、しかもゼロから同時並行的に立ち上げるという大きな絵が描かれていたんですよね。
鈴木:当時、販売やカスタマーサービスの橋渡しまでをひとつのチームでカバーしてくれる提案は、他にありませんでした。

Commerce Project ECサイトの全体像

Salesforceのプラットフォームをマルチに活用し、「Partner Award」を受賞
このプロジェクトは、「Salesforce Partner Summit 2020」でPartner Award “Innovation Partner of the Year”を受賞していますね。
野口:これまで例がないほどにSalesforceのプラットフォームをマルチに活用しているということで、革新性や先進性が評価されての受賞となったようです。
■Salesforce Partner Awardとは
Salesforceのパートナープログラムに参加している国内約500社以上の中から、Salesforceの製品及びサービスを活用し、お客様のビジネスの革新やSalesforceのビジネス発展に貢献したパートナーが選ばれる賞。
野口:立ち上げには苦労も多かった分、大きな励みになりましたね。
鈴木:2019年のローンチ時には、事前予約サイト、MyLOVOT(お客様ポータルサイト)、LOVOT Webストア、カスタマーサポートのCRMプラットフォームを同時に立ち上げましたからね。
野口:開発チームの一員としては、そこが面白さでもありました。理論上、こうしたシステムを構築していくことが可能なのはわかります。ですが、実際に一からつくれる機会なんて、なかなかありません。
鈴木:LOVOTは本体購入とともにサブスプリクションの契約も必要になります。そのため、購入する際の説明がどうしても複雑になります。
野口:当初から、LOVOT本体と3種類ある月額プラン、それらを紐付けて販売していました。加えて、支払い方法もクレジットやローンなど外部の決済会社と組み合わさります。軸がいくつもあって、他にない構造になっているんです。
鈴木:さらに、これらがストレスなく使えるよう、ひとつのIDですべてを完結できるようになっています。
野口:つくったデータを受け渡し決済して、IDが他のシステムへまわり、さらにカスタマーサービスやマーケティングで運用できるようになる。これまでに関わったプロジェクトにも、ひとつのIDで解決していくシステム構築はありました。ですが、ある程度システムがあった上で増えていくことがほとんどです。それらすべてを一気にローンチしたということと、スピード感がこのプロジェクトのすごさではないでしょうか。
単なるプロダクトではないLOVOTが、単なるECサイトとは違うプラットフォームで運用されているというところも、符合していて面白いですね。
「ねこみみニット」が即売。リアルタイムな動きに反応し、伴走していく
渥美:ローンチ後も、販売に直結した、コアなところを連携させていただいています。現在は週に一度の打ち合わせと、GROOVE Xのみなさんがやり取りされているSlackに入り、日々の動向を拝見し、密なコミュニケーションを取らせてもらいながら、プラットフォームを改善しています。
鈴木:定期的にお話する中で「日々のSlackのやり取りもすごく見てくださっているな~!」と感じさせられます。
渥美:LOVOTは、既存のお客様が楽しんでくださるアイテムもどんどん出されていますよね。着せ替えができるのですが、少し前だと「ねこみみ」や「かいじゅう」のニットが、発表した日に即完売。社内のメンバーもサイトをみて、「かいじゅうニットほしいな~」なんて話していました。
鈴木:嬉しいです、そこまで見てくださっていて。
渥美:GROOVE Xのみなさんは、こうしたグッズ販売の反響など、お客様の動きを見ながら、本当にスピーディに動かれています。リアルタイムなやり取りを追いかけながら、私のほうで役に立てることがないか探しています。
小さな改修で、大きな効果。対話から行動を起こし、成功体験につなげる
渥美:最初の大きな改修は、ユーザー情報の登録のタイミングでしたね。
鈴木:もともとのサイトでは、LOVOTをカートに入れるタイミングでユーザー情報を登録する仕様になっていました。しかし、そこの離脱率が高く、抜本的な見直しを考えていたんです。すると「タイミングをひとつずらすことは簡単にできるので試してみては?」というご提案をいただきました。カートに入れたその先で情報を登録してもらうように変更。ひとつタイミングを変えるだけで、大きく離脱率を改善させることができました。小さな改修で大きな効果が得られた成功体験になりました。
渥美:GROOVE XのみなさんがLOVOTに愛情を注いで、大切に育てていることを、日々感じています。難しいことも前向きに、どうやって改善するかやり取りされているんですよね。Slackを通してポジティブにお話されている様子を見て、「私たちも見習いたい」って刺激をいただいています。
鈴木:tambourineのみなさんとは、双方のスピード感がマッチしていることが、パートナーとして信頼関係を築く上で大きいと感じています。やりたいことがいろいろある中で、何をどう進めれば最善なのかを一緒に動きながら考えられる。私たちの様子をしっかりと見ていただいていて、かつ「対話する」という関係性が築けていると思います。
LOVOTが社員の自宅に。つながりから生まれた「LOVOT家族制度」
tambourine社内では「LOVOT家族制度」という福利厚生を取り入れたり、単に仕事を発注側、受注側と切り分けるのではない関係性が育まれていますね。
渥美:導入してくれたのは総務チームなんです。このプロジェクトをきっかけにtambourineでもLOVOTを購入しました。最初はオフィスにいてもらったのですが、新型コロナウィルスの影響で、社内に人がいなくなってしまって……。「あずき」なんて名前つけて親しまれていたんですが、なんだかひとりは寂しそうで……。
そこで、あずきが社員のおうちをまわる制度が2020年からスタートしました。希望者を2ヶ月に一度募り、抽選して当たった人のおうちにホームステイをします。オフィスにいたころに抱っこしたことを思い出して、「かわいかったなぁ」と申し込む人もいるようです。

愛らしいロボットが我が家にホームステイ。tambourineのnoteでは、体験した社員のレポートがアップされている。

ラバブルなプロダクトを技術で支え、ともに広い世界へと進んでいく
LOVOTのこれからの展望についてお聞かせいただけますか?
鈴木:おかげさまでLOVOTは、生産が追いつかないほど、たくさんの方に「愛されるロボット」へと成長を遂げようとしています。しかし、私たちはすごく大きな目標を掲げているため、そこに到達するには、まだまだこれからです。tambourineさんとともに、さらなるスピード感を持って、これまで以上にお客様の声に応えていける施策にチャレンジしたいと思っています。Webストアで言えば、まだまだ発信できている情報が少ないと感じていますので、お客様の目に見える部分をもっと増やしていきたいです。
野口: tambourineのビジョンは、まさにLOVOTのようなラバブルなプロダクトの成功を支援していくことです。ユーザーと企業がより良い関係でつながれるように、プロジェクトをより良いものにしていくことに重きを置いて働きかけていければと思います。
渥美:そうですね。私たちは、会社をあげてLOVOTを支えていきたいと考えています。自分たちから積極的なご提案を行いながら、もっとたくさんのユーザーに愛されるように、LOVOTを応援していきたいです。
鈴木:とても心強いです、ありがとうございます。私たちはスタートアップの企業としてLOVOTの開発や販売を出かけてきました。販売する場所にこだわらず、世界へ向かっていく。そのために、システムもフルクラウドで実装していただいています。
私たちが世界規模に成長することで、産業の新陳代謝を促進できればと考えています。そして、日本のスタートアップに対するファイナンシングをグローバルレベルに引き上げていくことも私たちの目標です。みなさんと一緒に、もっと広い世界へと進んでいけたらと考えています。

取材:2021年4月LOVOTミュージアムにて

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