STORIES
株式会社ソフマップ エコノミーサイクル サービス開発
製品にも、顧客データにも、新しいサイクルを。シェアリングエコノミーのUIを考える。
YUI MAKINO クラウドアプリケーションエンジニア
STORIES
株式会社ソフマップ エコノミーサイクル サービス開発

製品にも、顧客データにも、新しいサイクルを。シェアリングエコノミーのUIを考える。

YUI MAKINO クラウドアプリケーションエンジニア
OUTLINE
270,000 ITEMS
取扱製品27万点の買取アプリにスムーズな導線を設計
1000 USER
1000名のサービス利用者(2019年9月現在)マーケティングデータとしての活用も
360°
製品のライフサイクルすべてに関わるビジネスの基盤をつくる

家電量販店大手ビックカメラ傘下のソフマップは今、「リユースエコノミーサイクル」という構想をかかげ、新品販売から保証サービス、買取、リユース、リサイクルまで、ひとつの製品のライフサイクルすべてをビジネスチャンスに変えるような、新しい事業構造へのシフトに挑もうとしています。

その一歩につながると期待されているのが、ビックカメラグループの買取アプリ「ラクウルⓇ」。2019年5月に新機能「持ち物帳」を搭載したことで、買取をさらに強化するとともに、ユーザーへ向けて、より総合的なサービスの提供が始まろうとしています。

そんな中、テクニカルディレクターとしてサービス開発に携わる牧野由依さんは、ユーザーとクライアント、どちらにもメリットが大きな仕組みをつくろうとしています。

INTERVIEW
製品のライフサイクル、すべてをビジネスチャンスに。
今開発されているサービスについて、聞かせてもらえますか?
「ラクウルⓇ」というソフマップさんが提供している買取アプリがあって、私たちが開発に携わっている「持ち物帳」は、そのアプリ内に搭載された新機能です。
ビックカメラグループ買取アプリ「ラクウルⓇ」:パソコンからカメラ、ゲームソフト、ホビー用品、ブランド品、ゴルフ・アウトドア用品まで、買取対象アイテムは27万点にものぼり、無料で査定・集荷してもらうことができる。
買取の価格って毎日のように更新されるのですが、ユーザーのみなさんは「持ち物帳」に自分が持っているアイテムを登録することで、その日の最新価格が表示されるようになり、売るタイミングを判断しやすくなります。売りたいときもリストからすぐに申し込みできるので、これまで以上に買取が便利になると思います。
順次、サービスの拡張を行っていく予定です。たとえば、買取がむずかしい場合でもリサイクルのほうにつなげられる仕組みの実装を10月7日にリリースしました。
そうなると、買取できなくてもビジネスにつなげることができますね。
買取やリサイクルを強化することで、ソフマップとユーザー、双方にとって機会ロスがなくなり、製品の循環が生まれていきます。
「持ち物帳」はラクウルに追加された一見ちいさな機能なのですが、CtoCで循環型の経済が成り立っていくような「リユースエコノミーサイクル」の基盤をつくりたいというところから話が始まっていて、新品販売・買取・リユース・レンタル・保証サービス・リサイクルなど、ひとつの製品のライフサイクルすべてにかかわる可能性をもっているんです。
マーケティングに直結する、持ち物のデータ。「もっと登録したい」と思ってもらうには?
「持ち物帳」は製品を登録すればするほど、ユーザーにとって便利なものになっていきます。
たとえば、その製品の最新モデルが出たときに情報を受けとれたり、お買い物のログを残していくような感覚で自分の持ち物を管理できる機能ももたせていて、購入日やメモを記録したり、レシートなどの画像をアップロードしたり、製品画像も自分で撮った写真に差し替えできたり、ソフマップの担当者さんと話し合いながら、便利かつ楽しみながら使ってもらえるような機能を考えていきました。
ユーザーがどんな機種をどのような状態で保有しているかという情報は、マーケティングデータとしても、とても価値があります。情報が集まれば集まるほど、それを活かしてサービスを最適化させたり、新しい顧客価値を生み出していくことができますから。
だからこそ、持ち物とそれにまつわる周辺情報をここに登録したくなるにはどうすればいいのか、ユーザーの視点に立った設計を大切にしました。
みんなが使いたいたくなるサービスになれば、自然とデータが集まって、そのデータを活かしてサービスがさらに向上していく。データ活用の面でもそんなサイクルが生まれていけばと思っています。
ユーザーにとってより価値のあるサービスをめざすことで、製品も、顧客データも、循環していく。面白い取り組みですね。
そのためにはまず「持ち物」をいかに登録してもらうかというところが入り口なので、アイテム検索の導線設計にも力を注ぎました。
27万点のアイテムから、すぐに自分の持ち物を見つけられる導線を。
ラクウルでは、27万点ものアイテムが買取対象になります。その中から、できるだけスムーズに自分の持っている製品を見つけてもらい、ストレスなく登録を完了してもらうことが重要だと考えました。
もともとの打ち合わせでは、バーコードの数字や品番を入力してもらえればOKではないかという話もあったのですが、「ユーザーにとってどうだろう?」と立ち止まって考えてみたんです。
製品を買ったときの箱が手もとにないとバーコードは入力できないし、品番もすぐに分からないかもしれない。そこで「検索」の機能ももたせることを提案しました。取扱アイテムのリストをもらって精査し、カテゴリーや機種タイプなどで絞り込める導線を整えて、ストレスなく自分の持ち物に辿り着けるようにしました。
持ち物帳の搭載から2ヵ月たった今、まだプロモーションなどは行っていない状態ですが、1000ユーザーの利用があり、3500アイテムが登録されています。
リサイクルなどのサービスが拡充したり、本格的なプロモーションが始まれば、登録数はさらに伸びていきそうです。
集計データを、わかりやすくリアルタイム表示。裏側にもユーザビリティを。
今回のサービス開発では、マーケティングデータの収集と活用が鍵になることが分かっていたので、裏側にもこだわりました。
裏側にこだわった?
セールスフォースのダッシュボードをアレンジして、持ち物帳への登録をとおして集まったデータをリアルタイムに確認できるように設計しています。
「検索」機能をつけるときに持ち物をカテゴライズしたように、システム管理側でも登録状況をカテゴリーごとに表示できるようにしたり、いかに早く、分かりやすく、使いやすくデータを抽出できるかということに心を配りました。
将来の活用を見据えて、初期段階からデータの扱い方を整えておくことが大切だと思うので。
牧野さんの話を聞いていると、クライアントのことも“ユーザー”として捉え、ユーザビリティを追求しているように思います。
そうかもしれませんね。データを扱うクライアント、システム管理側にとっても使い勝手のいいものを提供したいと考えていますし、最近では「マーケティングに活用できないサービスはつくりたくない」とさえ思っているところがあって(笑)。
いかに上手くデータを集める仕組みをつくって、クライアントのビジネスに活かしてもらうか。デジタルマーケティングの先端領域で、そこを追求してみたいという気持ちがあります。
その結果、クライアントにもユーザーにも喜んでもらえるサービスを育てていければうれしいですね。
リサイクルや保証、店頭販売との連携。顧客データの基盤が、新しいビジネスの土壌になる。
2019年5月に「持ち物帳」が機能追加された時点では、「買取」の強化と持ち物管理機能がメインでした。今は「リサイクル」への導線づくりを進めていて、私たちも引きつづきUIまわりの提案と実装を行っているところです。
持ち物帳はこれから、「保証サービス」や「シェア・レンタル」など、さまざまなサービスと紐付き、製品のライフサイクルすべてとつながっていく見込みです。
さらに、店頭で新製品を買うとその情報が「持ち物帳」に反映されるなど、セールスフォース基盤を使いより大きな顧客情報活用のプラットフォームへと発展していく可能性も含んでいます。
「リユースエコノミーサイクル」というソフマップさんの構想に貢献できるように、ユーザーにとっても、マーケティングデータを扱う側にとっても、より価値のあるサービスをめざして、提案を重ねていきたいと考えています。
PROJECT INFO
Project Type
LAUNCH PROJECT
DEVELOPMENT PARTNER

「そもそもユーザーにとってどうなのか?」ユーザーの視点に立ったサービス開発が「使いたくなる」サービスを生み、結果的に、買取の強化や有益なマーケティングデータというかたちでクライアントに還元されていく。さらには、システム管理側へのユーザビリティも忘れず、セールスフォースのダッシュボードをより使い心地よくつくり変えていく。双方のメリットを見つめ、それをかたちにしようとする人が、タンバリンにはいます。

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