INTERVIEW

株式会社セールスフォース・ジャパン 別頭 貴徳 × タンバリン 中尾 達也・渥美 奈津子
世界No.1のCRM企業、Salesforceが描く未来の顧客接点とは?

中尾 達也 / Tatsuya Nakao

株式会社タンバリン 取締役社長
2015年9月に株式会社タンバリンを設立。お客様のビジネスに深く入り込み貢献する受託開発事業を展開。SalesforceやHerokuなどのクラウドプラットフォームを活用したWebサービスの開発を多数手掛けてきた。
Twitter @tamb_nakao

別頭 貴徳 / Takanori Betto

株式会社セールスフォース・ジャパン
デジタルマーケティングビジネスユニット
Commerce Cloud営業本部 部長 大手メーカー、国内ERPベンダーを経てセールスフォース・ドットコムに入社。10年前よりEコマース関連ソリューションの販売に従事し、セールスフォース・ドットコム入社後は、ECソリューション「Commerce Cloud」の拡販を担当。単なるECシステムの導入ではなく、デジタルマーケティング、OMOを意識した新しい形での提案が得意領域。 趣味はキャンプと登山と漫画と温泉(硫黄泉に限る)。

渥美 奈津子 / Natsuko Atsumi

株式会社タンバリン アカウント&プロデュース部 プロデュースチーム マネージャー プロデューサー
流通系企業にてWebサービスのローンチやアライアンス営業、顧客対応を担当。当時タンバリンにサイト制作を依頼しプロジェクトを共にした。その後、もう1社経験し2019年4月、タンバリンにジョイン。 事業会社側の立場でサービス立ち上げを経験していることから、プロジェクト構築までの準備段階での貢献度が高く、家族型ロボットのECサイト立ち上げなどに携わる。趣味は漫画、ゲーム、買い物、プロレス観戦。
Wantedly

INTRODUCTION

常に最前線でクラウド・コンピューティングサービスのスタンダードをつくってきたSalesforce。2017年からセールスフォース・ジャパンの日本法人に参画し、営業本部 部長として活躍されている別頭貴徳さまをゲストに迎え、タンバリンの中尾と渥美がお話を伺いました。

※ このページはnoteからの転載記事です。

INTERVIEW

10年、20年続いていく“ほど良い顧客接点”を目指して

中尾:
別頭さんとはロートさんのECサイトのリニューアルでご一緒したのが最初でしたね。

別頭さま(以下、敬称略):
2018年の12月頃だったと記憶しています。Salesforceの製品やサービスを活かして開発をお任せできるパートナーを探している時でした。タンバリンさんは大阪にも拠点にあるので、一緒にグランフロント大阪にあるオフィスへご提案に伺ったことを覚えています。

スピードと柔軟な対応力が求められる案件でしたが、タンバリンさんには安心してお任せすることができました。

中尾:
今日は別頭さんにSalesforceさんのCRM(Customer Relationship Management)にまつわる考えや展望もお伺いできたらと楽しみにしていました。早速ですが、Salesforceさんは世界でも類を見ない規模感でCRMのソリューションを展開されています。どのような考えのもと、取り組まれているのかお聞かせいただけますか?

別頭:
私たちはこれまで、企業の持つ想いを、クラウドコンピューティングによる顧客管理というサービスで実現してきました。そして今、市場は過渡期を迎えていて“ちょうどいい顧客接点”をつくるための改革が求められていると感じています。

渥美:
ほど良い顧客接点、ですか?

別頭:
顧客接点って強過ぎてもあまり良くなくて、例えば頻繁にメールが入ってくると、配信停止にしてしまいたくなりますよね。ちょうどいいタイミングで、かつ触れたときに自分のことを「ちゃんとわかってくれてる」って思ってもらえるようなメールであったり、WEBサイト上での“接客”がより大切になっています。

ただ管理された顧客リストにメールを一斉送信すればいいという時代ではなく、LTV(Life Time Value)を意識して、ちょうどいい関係を10年20年続けていけるかが重要視されています。私たちとしても、そこを各方面からご支援できるソリューションをさらに強化していきたいと考えています。

中尾:
“ほど良い”というのが難しいところですよね。

別頭:
たとえば家電のメーカーさんだと、洗濯機の買い替えには10年くらいかかります。10年後また自社の製品を選んでいただく。そのためには、購入時だけではなく、修理やアフターサポートはもちろん、例えば洗濯機以外の冷蔵庫や掃除機も購入していただいて、クロスセルしつつ長期的に顧客満足度を維持していくことが大切です。

中尾さんが仰るように“ほど良い”というのは本当に難しいのですが、それを可能にするプラットフォームがSalesforceであり、私たちを選んでいただく理由だと思います。

アーリーアダプターのお客さまでさえ驚くような、一歩先の提案を

中尾:
別頭さんは、お客さまへのご提案の中で、どのようなことを大切にされていますか?

別頭:
お客さまがSalesforceに求められているのは、市場のトレンドの最先端のことなんです。私たちはそれを、もう一歩超えていく提案をしたいと考えています。

中尾:
その業界の第一線を走るようなリーディングカンパニーの方々が、Salesforceのお客さまですもんね。

別頭:
はい。わたしたちのお客さまは、日本国内だけではなくて、世界に照準を合わせて物事を考えられています。デジタルマーケティングやオムニチャネルの市場は日本よりもアメリカのほうが3年ほど早く進んでいると言われているのですが、お客さまも先進的に成功している海外事例はないか、よく調べていらっしゃいます。

わたしたちはそんなアーリーアダプターのお客さまでさえ驚くような一歩先のご提案ができるよう、常に心がけています。

グローバルスタンダードと日本の商習慣。取捨選択しながら、ひたすら間を埋めていく

渥美:
私たちもSalesforceさんとさまざまなプロジェクトをご一緒させてもらって、お客さまの求められていることが高い次元にあると肌で感じています。その一方で、世界のスタンダードを意識しつつも、日本の商習慣を重要視されるお客さまにも数多く出会ってきました。グローバルスタンダードと日本独自の商習慣の間で、どう折り合いをつけるのか、調整に悩むことはありますか?

別頭:
もちろん、日本の商習慣にマッチするよう、カスタマイズが求められる場面も多くあります。

中尾:
その際に、お客さまに寄せていくのか、お客さまにプラットフォームの方へ歩み寄っていていただくのか、難しい所ですね。

別頭:
私が考えるときは、“ちょうど間ぐらい”を目指しています。

中尾:
確かに、お客さまとお話しながら、捨てるものはスパッと捨てて、やるべき事はやる。取捨選択をどれだけ柔軟にできるかは重要ですね。間の所をいい感じに埋めていくイメージで、やったことがないことも「これはしっかりつくってみましょう」と挑戦しつつ。

渥美:
海外だと、日本のようにこだわったカスタマイズはされないのですか?

別頭:
海外はプロジェクト期間が短く、だいたい6ヶ月です。日本は10ヶ月から12ヶ月と倍くらいかかります。日本企業の方がこだわりも強く、要望も複雑になるため、しっかり道筋を考えなければならないケースが多いですね。

中尾:
海外のように「システムにビジネスも合わせて変化できればいいな」と思う一方で、日本の「こだわりきった体験でビジネスをのばしたい」という想いを尊重したい気持ちもあります。

別頭:
どちらかに偏るのではなく、日本で大切なのはひたすら話をして聞いて、両者が納得感のある形へと導いていくことだと考えています。

高いレベルの要求に応えることで、メンバーが成長していく

渥美:
Salesforceのプラットフォームを導入するプロジェクトでは、複雑なキャンペーンマネジメントやAIを使いたいという高度な要望が多いです。Salesforceさんとご一緒するようになって、これまでの4倍5倍の規模感で、やったことのない領域にもどんどん挑戦させていただけるようになりました。

別頭:
Salesforceはアメリカが本社で、毎年のように様々な企業を統合し新しい製品やサービスを強化することで、ソリューションを提供できる領域を広げてきました。

私たちも毎年やることが目まぐるしく変化していて、自ずとベンチャースピリッツが培われていると思います。そんな中、非常にスピード感のある変化に伴走してくださっているタンバリンさんは、本当に心強い存在です。

中尾:
ありがとうございます。「お客さまの高いレベルの要求に応えることで、メンバーが成長していく」というのが、僕たちの創業当時からのスタンスです。

別頭:
タンバリンさんはSalesforceのCRMに関わるコアのサービスや、HerokuやCommerce Cloud製品に留まらず、多岐にわたる我々の製品やサービスをよくご理解いただていると感じます。

ですから、複雑なアプリの連携やカスタマイズがあるプロジェクトで、度々お声掛けしてきました。

渥美:
私たちとしても、まだ取り組んだことのない新しいチャレンジを、スピード感を持って実現させていくことで、仕事を通して様々なことを学ばせていただいています。毎回のように“試練”が待ち受けていますが(笑)。

新しい製品やサービスを扱い、かつそれらを有機的に連携させていくようなプロジェクトは、実際に取り組んでみないとわからないことも多くあります。お客さまとの実践の中で、それを深く学べるという環境は私たちとしても本当にありがたいですね。

別頭:
「スピード感があってフレキシブルな動きができるパートナーを探している」というお客さまに「タンバリンさんがおすすめです」とお話させてもらうこともあります。

さきほどの中尾さんの「やったことはないけど、一緒にやってみましょう」のように、走りながら試行錯誤して進めていきたいというお客さまもいらっしゃいます。プロジェクトを3年、4年かけてやっていくというより、1年や四半期単位で成果をしっかり出していきたいという方が多いです。

中尾:
僕たちはそのスピード感についていくべきだと常々考えています。深くヒアリングしながらも、最短距離でお客さまの求めている場所までたどり着く。Salesforceさんは営業のテンプレートもしっかりつくってあって準備が整っているので、ご提案までがすごく早い。私たちもプロジェクトを速やかに進めていく牽引力になりたいという気持ちがあります。

「クロスクラウド」で、名実とともに「カスタマーカンパニー」へ

中尾:
別頭さんにこれからの展望もぜひお伺いしたいです。

別頭:
これから実現していきたいこととして「クロスクラウド」という大きなテーマがあります。Salesforceのプラットフォームは、我々の製品やサービス、またはお客さま独自の基盤などをのせて自由にカスタマイズすることができます。これまでは、いくつものサービスを併存させて、必要な機能やサービスを個別にお届けしてきました。「クロスクラウド」はそこからさらに一歩進んで、あらゆる製品やサービスを呼応させ合い、お客さまやその先のユーザーさまによりよい体験を届けていこうという考え方です。

中尾:
私も「クロスクラウド」の考え方にとても感銘を受けています。ECだけではなく、さまざまなタッチポイントで、しっかり"接客"していきたいですよね。「同じページを見ている人が3人います」「8分前にもこのサービスが予約されました」なんていう体験は今のECで生まれているのですが、もう一歩進んだリアルタイムな"接客"を届けてみたい。EC、コーポレートサイト、アプリ、コールセンター、すべてにデータを連携させた“世界最強の全部入り”をやってみたいと考えているんです。

別頭:
“世界最強の全部入り”(笑)。おもしろいキーワードですね。ぜひ一緒に実現させたいです。

中尾:
クロスクラウドという概念が生まれてきたのも、もともとSalesforceさんがすべての動きの中心にお客さまを据えられているからだと思います。以前からずっと「カスタマーカンパニーになろう」と仰っていて、増えていく製品やサービス、統合する企業を見ていても「お客さまのために、この市場をつくっていくぞ!」という目的意識が強く感じられます。私はSalesforceさんのそんな言葉や行動に、かなり共鳴しています。

別頭:
ありがとうございます。現時点で、これだけお客さまに包括的なソリューションを提供できる製品やサービスを揃えているのは世界でもSalesforceだけだと自負しています。

中尾:
お客さまを大切にする思想があるからこそ、製品やサービスの統合ができるし、市場もつくっていける。目指していたことが形になろうとしているのをパートナーとして間近で感じています。

別頭:
その実現のためにもタンバリンさんにはSalesforceのいろんな製品やサービスを活かして開発に取り組んでもらいたいですし、それらを複合的にクロスさせて「ちょうどいい顧客接点」を一緒に目指していきたいです。

中尾:
ありがとうございます。今日は、未来が楽しみになるお話を伺うことができました。

渥美:
本当に、ありがとうございました。

別頭:
ありがとうございました。