INTERVIEW

アルプ株式会社 竹尾 正馬・毛利 悠記 × タンバリン 中尾 達也
SaaS企業を支える、SaaS。
創造的な価値提供にフォーカスできる環境を

中尾 達也 / Tatsuya Nakao

株式会社タンバリン 取締役社長
2015年9月に株式会社タンバリンを設立。お客様のビジネスに深く入り込み貢献する受託開発事業を展開。SalesforceやHerokuなどのクラウドプラットフォームを活用したWebサービスの開発を多数手掛けてきた。
Twitter @tamb_nakao

竹尾 正馬 / Shoma Takeo

アルプ株式会社 取締役(開発)
早稲田大学卒業。2014年に株式会社サイバーエージェントに入社。動画広告配信事業における開発責任者を担当。その後ゲーム事業者向けのリターゲティング広告配信事業の米国事業立ち上げに開発者として従事。2018年8月にアルプを共同創業。開発を担当。

毛利 悠記 / Yuki Mouri

アルプ株式会社 VP of Sales
株式会社ワークスアプリケーションズにて大手企業向けのERPセールスとして約10年従事し、営業責任者として事業を牽引。2019年にアルプ代表の伊藤と出会い入社を決める。セールスとカスタマーサクセスを中心にレベニューオペレーション全般を管掌している。

INTRODUCTION

アルプ株式会社(以下、アルプ)は、SaaS・サブスクリプションビジネスを効率化・収益成長へと導くクラウドサービス「Scalebase(スケールベース)」を提供する企業。プライシング、商品管理、顧客管理、契約管理などバックオフィスの業務を一元管理し、オペレーションの摩擦係数を引き下げるサービスを展開をしています。

SaaS企業の成長を支えるSaaS企業として、業界でも独自のポジションを確立しつつあります。今回は、創業メンバーで取締役の竹尾さまと、ビジネス部門を統括する毛利さまをお招きし、タンバリン中尾がお話を伺いました。

※ このページはnoteからの転載記事です。

INTERVIEW

創造したい価値にリソースを注力できるよう、
僕らが基盤を支える

中尾:
サブスクリプションのビジネスが拡大する一方で、管理する側の負担も大きくなってきています。アルプさんが展開されている「Scalebase」は、そういったサービスの基盤を、根本から支えてくれるサービスだと感じています。

竹尾さま(以下、敬称略):
ありがとうございます。僕たちのお客さまは、継続課金型ビジネスやSaaSをはじめとするサブスクリプションビジネスを展開するBtoB企業が中心です。

毛利さま(以下、敬称略):
SaaSを筆頭に、マーケットのトレンドは「所有から利用」へと変化しています。ショップで何かを売るよりも、小規模でも継続的に価値を提供していく。そんなサービス形態のビジネスが増えています。

竹尾:
こうしたサービスを展開する企業が、新しい価値を可能な限り速く届けたいと思う一方で、ビジネスの成長にともないメイン事業とは異なる業務の負荷が大きくなっていきます。例えば、契約や請求書の発行・送付、入金管理、事務処理などです。そんな煩雑になりがちな業務をシンプルに管理できるのが「Scalebase」です。

中尾:
限られたリソースや人材を、サービスの充足に当てたい企業は今後さらに増えると思います。

竹尾:
そうなんです。僕たちがまるっとバックオフィス的な業務を引き受ければ、みなさんはコンテンツを届けることに注力できますよね。「企業が創造的な価値提供に、よりフォーカスできる社会を実現する」。これは我々がミッションとして掲げている言葉です。企業のみなさんの基盤を支えながら、社会全体の生産性向上に貢献していきたいと考えています。

「このデータは、この人しか扱えない」。
属人化した状況を変えるために

アルプ株式会社 竹尾氏

中尾:
「Scalebase」の原点となる、サブスクリプションビジネスの構造上の問題点に気がつけたのはなぜなのでしょうか。

竹尾:
もともと僕たちも、サブスクリプションビジネスの現場にいて、BtoCの課題はよく目にしていました。例えばLINE Payで、新しい決済の方法を増やすとか、プランも6ヶ月、12ヶ月など種類が増えるとか、キャンペーン料金が適応されるとか、契約内容がますます複雑になっていきます。

毛利:
さらに、「BtoBはもっとやばいぞ」というのがヒアリングを重ねて見えてきたんです。見積り型プロジェクトが多くて、プライシングテーブルはあってないような状況。営業のディスカウントのほか、料金の改定や予算の都合で支払いのタイミングが異なるなど、お客さまによって扱う情報はさまざまです。toBは、無限の柔軟性を求められ、より複雑化していました。

中尾:
プライスリストが取引先ごとにバラバラになっていて、積み上がった過去数年分の請求書を、担当者の技量だけで処理しているというような話は聞いたことがあります。

毛利:
お客さま自身もどれが正しいデータか分からず、、整理するにも組織で把握しているのはただ一人。しかもそのデータは、その人しか扱えないという状況はよくあります。こうした難易度の高い課題こそ、僕たちが取り組むべき問題だと思ったんです。

中尾:
より難しい課題で、誰も踏み込んでいない領域に着目したところが「Scalebase」のおもしろさですね。

僕らがボトルネックになってはいけない。
先回りして、やりたいことを実現できるように動き続ける

中尾:
「継続的な価値提供を大切にする」。アルプさんとのお仕事中に印象的だなと感じた言葉です。

竹尾:
企業が展開するサービスが、売り切りから継続型に移り変わる中で、より利用者さんに向き合ったプロダクトになっていくのは自然な流れだと思います。使えば使うほど、サポートが付いたりサービスが拡充したり。サブスクリプションは企業とユーザーがWinWinな関係にあるビジネスモデルだなと思っています。お金を払っていただいているのは、今あるものだけじゃなくて、今後への期待も含めたものだと思うんです。だから、僕らも継続的にサービスをバージョンアップしていくことをすごく大切にしています。

毛利:
僕たちもSaaSなので、「こうすればサステナブルにやっていけるんです」という姿を見せないといけないなと思っています。今後、お客さまが増えたとしても、今のオペレーションを生かして柔軟に運用し、それらをローコストで提案するなど、先回りしながら持続可能な事業のあり方を形にしていきたいです。

竹尾:
お客さまの大事な業務のプラットフォームとして、僕たちがボトルネックになってはいけませんからね。みなさんがやりたいことを、次々と実現できるようにしないといけないんです。だから我々は、今できることだけをやっていればよいのではなく、みなさん同様に次にやりたいこと、その次にやりたいことを実現できるように動き続けることが大切だと考えています。

ニーズに合わせるだけではない、
そこにまだないものを生み出す視点を

株式会社タンバリン 中尾

中尾:
アルプさん自身もBtoBのSaaS企業で、日々お客さまのいろんな課題や要望と向き合っていると思うのですが、どんなことを大切にされていますか?

竹尾:
「お客さまの言うことに甘えない」ということは大事にしています。お客さまに言われたことをそのまま形にした方が、本当は楽なんですよね。

中尾:
確かに、断るほうが大変だったりしますよね。

竹尾:
だからこそ、そこで甘えることなく、サービスやお客さまの事業を継続的に成長させていくために、本当に必要なものは何なのかを常に考えて開発しています。

中尾:
開発チームは目先のニーズに合わせるだけではなく、ないものを生み出す思想を持たないといけないですよね。

毛利:
丸呑みにせず「この機能は本当に他の人も使うのかな」という視点を常に持ち続けていると思います。

出せるものはすべて出す。
社内外にオーバーコミュニケーションで関わる

アルプ株式会社 毛利氏

中尾:
開発を進めていく中で、アルプさんが大切にされているポイントをお伺いできますか?

竹尾:
まずは「オーバーコミュニケーション」でしょうか。ミスや認識齟齬は、コミュニケーション不足や、その質に起因するところが大きいんです。それってすごくもったいないですよね。アルプではこれでもかっていうくらい持てるものを全部、伝えるようにしています。さらに、投げっぱなしにならないように、相手が理解できているのかも慎重に見極めるように心がけています。

中尾:
そうですね。タンバリンとして一緒にお仕事させていただいたときも、こんなに丁寧にプロジェクトへオンボーディングいただいたことはないなって社内でも話題になっていました。

毛利:
最初がとても肝心なので、出せるものは全部出します。僕らは継続的な開発が不可欠なので、チームを組む時にその先も気持ちよくパートナーシップを継続させていけるのかを大切にしています。

中尾:
オーバーコミュニケーションをずっと貫いているからでしょうね。アルプさんの社内ではチーム内で情報を共有するためのナレッジやツールがすごく整理されているなと勉強になりました。

自分たちの想像だけじゃつくれない。
お客さまの声に耳をすませ、課題を自分ごとにしていく

毛利:
あとは、お客さまの声を聞くことをすごく大事にしています。意見をそのまま鵜呑みにするのは、危険ですが、お客さまがやりたいことは、僕たちの想像だけじゃカバーできません。課題に共感して自分ごとにするには、話を丁寧に聞く必要があります。

竹尾:
僕自身も、創業してから2年くらいは、毛利さんとお客さまのところへ、お話を聞きに行っていました。それが源泉になっていますね。

中尾:
社外にもオーバーコミュニケーションなんですね。販売チームと開発チームが一緒に現場に行くんですか?

毛利:
つくっているものが複雑かつ難しいので、エンジニアの想像だけで進めても失敗することが多いんです。プロトタイプでもいいからつくったものを見てもらって、こういう動線であってるかなどをみんなで確認します。実際に見て、さわってもらうことで、開発側は誰にどうやって使ってもらってるのかイメージしやすくするんです。

中尾:
エンジニアはコードを書くことが好きなので、表に出るよりもコードに集中したい人も多いです。でもやっぱり使ってるところをみると、ここが便利になったんだなと実感できるんですよね。

毛利:
全員がそうでなくても、表に出るのが得意な人が前に立ってくれるだけで、他の人も入りやすくなるのではないかと思います。開発チームのだれか一人でも行っていると、情報を持って帰ってきてくれます。エンジニアも自分たちの仕事が、お客さま先で生かされているとわかると、解像度が上がっていきますよね。

中尾:
すごく参考になります。

竹尾:
今は、Slackでお客さまとつながって、密にコミュニケーションを取ることも多いです。

毛利:
要望機能ができたときに「反映されてる、最高!」という反応をいただくことがあります。それをキャプチャして、エンジニアに見せたりしますね。つくって終わりじゃなくて、お客さまに喜んでもらうところまでを実感してほしいんです。

中尾:
つくっているのは機能ではなくて、サービスだっていうのは大切な意識ですね。

納品して終わりではなく、パートナーにも継続性を。

中尾:
タンバリンとの関わりは、Scalebaseと連携するSalesforceのAppExchange開発プロジェクトでしたね。

竹尾:
僕らだけじゃまだまだ開発スピードが足りなくて、開発支援をしていただくような形で、チームを組んで一緒に進めました。

中尾:
僕らを選んでくださった決め手をお伺いしてもよいでしょうか。

竹尾:
上手くいかなったときに、一緒に何度も改善を繰り返せるかというのは大きかったですね。SaaSはつくって終わりではないので、納品したらOKとは考えていません。よりよいサービスをつくる過程を、一緒に歩めるパートナーを探していました。

中尾:
パートナーにも継続性を求められるんですね。

毛利:
継続的価値を提供していくには、一緒にやっていただく方にもそういうマインドがないと難しいですよね。自社以外のパートナーさんに入っていただいて、一緒に開発するというのは初めてでしたから、どうやったら上手くいくかをたくさん教えていただいて、大きな経験になりました。

中尾:
当初は、複雑なサービスゆえに、全体像を理解するのは大変かもしれないなと思っていました。しかし、アイデアも含めツールの使い方も「オーバーコミュニケーション」を通して、学ばせていただきました。他にも、プロジェクトで息詰まったときに、社内のコミュニケーションを拝見していると、きちんと対話を重ねられるんですよね。アルプさんのカルチャーをまさに肌で感じることができました。

竹尾:
「Salesforce」という領域は僕らにとても重要で、お客さまから求められる部分でもあります。その領域におけるナレッジを共有してもらったり、強みを発揮してもらったりとタンバリンさんはとても心強かったです。

中尾:
そう言っていただけると、うれしく思います。僕たちも普段クライアントワークのなかでECサイトやアプリケーションをつくっていると、必ずと言っていいほど定期購買やリピート通販などのサブスクリプション的な収益につなげたいというお話があって、契約や決済システムなどのバックオフィス業務とも関わってくることがあります。今後もこうしたプロジェクトが出てきた時に、アルプさんと一緒にお客さまへの提案ができたらおもしろいだろうなと思っています。

毛利:
ありがとうございます。ぜひ、よろしくお願いします。

竹尾:
ぜひまた、ご一緒したいです。

中尾:
今日は本当にたくさん学ばせていただきました。ありがとうございました!また、ご一緒できる日を楽しみにしています。